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須田さんのひとりごと

ダンツキッスイがアーリントンCで重賞制覇。ダートでは、サクセスブロッケンが3度の完勝劇を披露し、いまだ無敗。ここへきて、シンボリクリスエス産駒の躍進には目覚しいものがある。そこで今回は、POG的観点から見る産駒の特徴と、指名における重要ポイントを挙げてもらった。

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第21回 シンボリクリスエス産駒が急上昇中!

現3歳世代の新種牡馬で大きな期待を背負い、その反動でガッカリされていたりもしたシンボリクリスエスだが、ここへきてやっとエンジンがかかってきた感がある。

サクセスブロッケン(牡、母サクセスビューティ、栗東・藤原英昭厩舎)がヒヤシンスS(OP)で3連勝を決めたのに続き、ダンツキッスイ(牡、母サンフラワーガール、栗東・橋本寿正厩舎)がアーリントンC(GIII)で重賞勝ち。上位馬は本来の期待に追いついてきたといってもいい。

3/9(日)の競馬が終わった時点で、中央競馬に出走歴のあるシンボリクリスエス産駒は102頭で、指標は次のようになっている。

シンボリクリスエス産駒
勝ち馬 30頭
勝馬率 29.4%
1頭あたりの賞金 491万円
1走あたりの賞金 141万円
平均勝利距離 1691.9m

これを、当初のライバルとされており、かつ2歳戦初期の出足が良かったファルブラヴ(出走歴のある産駒46頭)と比較してみよう。

ファルブラヴ産駒
勝ち馬 13頭
勝馬率 28.3%
1頭あたりの賞金 437万円
1走あたりの賞金 167万円
平均勝利距離 1453.3m

勝馬率や賞金系の指標はシンボリクリスエスが追いついてきた印象で、「普通の上位級新種牡馬」という地位は確立できてきたのではないだろうか。

問題は、次年度以降どのようなタイプの産駒を指名するか、あるいはどのようなタイプの産駒の指名を避けるかだ。

通常ならば配合面などに目が向くことだろうが、それ以上に重要なポイントがある。「数を使ってくる厩舎」である。

ダンツキッスイは2歳9月のデビューから7戦目で重賞を勝ったが、シンボリクリスエス産駒の賞金ベスト10該当馬についてこれまでのキャリアを列挙すると、7、3、9、9、4、3、3、4、8、9戦である。さらに、11位のナムラウィッシュ(牝、母フィールドソング、栗東・五十嵐忠男厩舎)もキャリア8戦である。

新馬戦に弱いとか、使って上積みがあるといった点は、すでに指摘されているシンボリクリスエス産駒の特徴だ。一方で、もうひとつ忘れてはならないのが「使い減りしない」ということであり、「使っているうちになんとかなる」ということでもある。

シンボリクリスエス自身も、500万条件で3回足踏みした身。産駒はそれ以上に詰めが甘いし、ダートや距離(先のファルブラヴとの比較を見れば、ある程度の距離が必要なことは分かるはず)など色々な条件を試す必要がある。

トントン拍子にいかないと放牧に出されてしまうタイプの厩舎よりも、在籍馬が多すぎず数を使ってくる厩舎であることがなによりの条件だ。

競走面での特徴では小回りコースに弱いということが言えそうなので、理想的なのは「6月阪神の新馬で使うことを明言していて、厩舎が『山内系』」、あるいはそれの「9月阪神デビュー予定組」ということになるだろう。

次回の公開は2008年3月27日(木)の予定です

PROFILE

須田鷹雄
須田鷹雄
1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。大学在学中に別冊宝島「競馬ダントツ読本」でデビュー。以後、競馬雑誌の急増を受けて競馬ライターとしての活動をはじめる。平成6年、JR東日本に就職し、西船橋駅に配属。平成8年、JR東日本を退社し、本格的にライター業をスタートさせる。各種新聞・雑誌に寄稿するほか、テレビ・ラジオにも出演。POG(ペーパーオーナーゲーム)の達人としても知られ、監修を務める「POGの達人攻略ガイド」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書といわれている。主な出演番組にクラシックパーク(グリーンチャンネル)、ドラマチック競馬(北海道文化放送)ほか。「競馬総合チャンネル」や「netkeiba.com」でもコラムを連載中。

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