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須田さんのひとりごと

年が明けて、クラシックに向けた重要なレースが目白押しとなり、POGファンならずとも注目度は高まる。一方で、2歳時にデビューを果たせなかった馬もいる。今回は、そういった年明けデビュー馬の活躍に賭けられる期待度を考察。ちなみに、破竹の連勝劇を演じたカワカミプリンセスも年明けデビューだった。

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第17回 年明けデビュー馬がソコソコ稼ぐ可能性は?

気がつけば年が明け、2歳馬も3歳馬となった。今シーズンはPOG人気馬が順調に走っているとは言えないので、「なんとかこれから出てくる未出走馬に……」と期待をかけている人も多いことだろう。

そこで今回は、「年明けデビュー馬にPOG期間中、ソコソコ稼ぐチャンスはどれだけ残されているのか」について考えてみよう。

「稼ぐ」の基準が曖昧だが、どんなルールでも重賞2着馬はポイントになるはずなので、3歳1〜6月の重賞連対馬を対象とする。

過去10年、この時期に重賞連対した馬は、実頭数ベース(1頭で複数回連対しても1頭扱い)で351頭である。

では、そのうち年明けデビュー馬は何頭いるのか。

正解は46頭。

この数字を多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだろうが、個人的にはまずまず希望の持てる数字ではないかと思う。

そのデビュー戦成績は[27-10-2-7]。これはちょっと意外な数字だ。年明けデビューで連対に至るような馬といえば、出たトコ勝ちからトントン拍子で出世しているようなイメージだが、デビュー戦での勝率は60%を割っている。

一番極端な例はちょうど10年前のメジロランバートで、1月中山の新馬戦を12着、折り返しの新馬戦を12着、さらにその後の未勝利戦も8着と苦戦しながら、そこから未勝利1着→500万下4着→青葉賞2着となった。これを見ると「現状どんな馬でも希望を捨てるな」という気になってくる。

ただ、だからといってのんびりしていていいというわけではない。デビュー時期で見てみると、先述した46頭のうち、1月デビューが30頭、2月が15頭、3月デビューはプレシャスソングしかいない。2月組も10頭は2月前半デビューなので、いま入厩していない馬は厳しい。

一方、今年の指名馬についてはもう何もできないので、来年度以降「もしデビューが遅れた場合対策」ができるかどうかということも考えてみたい。

46頭を種牡馬系統別に分けると、SS系が15頭(うちSS直仔9頭)、ロベルト系8頭、ミスプロ系6頭となっている。SS直仔がもういないことと、ドラフト時の人気を考えた場合、ロベルト系のほうが効率的か。

もうひとつ、血統よりもおそらく大事なのが厩舎。強気に重賞挑戦(場合によっては格上挑戦)する厩舎でないと、このようなチャンスは巡りにくいからだ。

ただ、この観点からはおすすめを挙げにくい。過去10年で該当馬が2頭いる厩舎が田島良保、伊藤正徳、藤沢和雄、田中清隆、白井寿昭の5厩舎しかなく、あとは36厩舎が1回ずつという状況だからだ。

なんとかこの状況から理論をひねり出してみると、「POG人気の低い厩舎のほうが遅いデビューからの逆転を望める」と言えるかもしれない。全厩舎に平等な結果が出ているということは、そういうことである。

実はこの理屈は単なるこじつけでもなく、馬房回転上からも合理性がある。繁盛している厩舎は勝ち上がり馬も多いから割り込みがきかなくなる。繁盛していない厩舎の良血馬は、出遅れても馬房を回してもらいやすい。

この理屈を適用するなら、「人気厩舎は早期デビュー馬にこだわり、一か八かの馬については血統レベルにこだわって厩舎レベルにこだわらない」という方針が成り立ちそうだ。

次回の公開は2008年1月31日(木)の予定です

PROFILE

須田鷹雄
須田鷹雄
1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。大学在学中に別冊宝島「競馬ダントツ読本」でデビュー。以後、競馬雑誌の急増を受けて競馬ライターとしての活動をはじめる。平成6年、JR東日本に就職し、西船橋駅に配属。平成8年、JR東日本を退社し、本格的にライター業をスタートさせる。各種新聞・雑誌に寄稿するほか、テレビ・ラジオにも出演。POG(ペーパーオーナーゲーム)の達人としても知られ、監修を務める「POGの達人攻略ガイド」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書といわれている。主な出演番組にクラシックパーク(グリーンチャンネル)、ドラマチック競馬(北海道文化放送)ほか。「競馬総合チャンネル」や「netkeiba.com」でもコラムを連載中。

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