netkeiba.com > netkeibaPOG > 赤本情報 > 須田さんのひとりごと

須田さんのひとりごと

翌年のクラシック戦線を占う意味でも重要なステップレースに位置づけられている札幌2歳S。過去の勝ち馬を見ても、ジャングルポケットやアドマイヤムーンなど、そうそうたる顔ぶれ。POGファンならずとも、目が離せない一戦になりそうだ。

バックナンバー

第10回 POG的観点から考える札幌2歳S・3つの注目ポイント

今週は札幌2歳Sが行なわれる。

ここは予想を書く趣旨の場所ではないので、POG的な見地から登録メンバーについて考えてみたい。現実には、除外という大問題も立ちはだかっているのだが、とりあえずそれは横に置いて進めていく。

第1の注目点はポルトフィーノ(牝、父クロフネ、母エアグルーヴ、栗東・角居勝彦厩舎)。これは今後のPOGで角居厩舎をどう扱うか考える際に重要な参考になる1頭だ。

※ポルトフィーノは筋痛のため同レース出走を回避。次走は未定。

もともと角居厩舎はスロースターター的なところがあり、ダービーにしてもウオッカが初出走であった。この馬が順調に行くようなら、「早期デビュー&露骨に血統価値がある馬だけはアリ」という道がひらけるが、この馬が躓くようだと人気厩舎だけに、指名に際して慎重に対応せざるを得なくなる。

第2の注目点はネオスピリッツ(牡、母ネオクラシック、美浦・藤沢和雄厩舎)、ランチボックス(牡、母アローキャリー、栗東・浅見秀一厩舎)のシンボリクリスエス産駒2頭。2歳戦の序盤でグダグダだったクリスエス産駒だが、ネオスピリッツが2戦目を楽勝したあたりで、当初の期待との差が詰まり始めたとも言える。

単に「やっぱり早い時期に1200mとかで下ろしたらいけなかっただけだね」という話になるのか(ちなみにここまでクリスエス産駒は34頭デビューし、10頭が芝1200mデビュー)、産駒全体がポテンシャルに欠けているのか、それはじきに明らかになる。ここで2頭が負けたからといって後者で確定するわけではないが、一方で勝ってしまえば前者の話になる。その意味で重要な一戦だ。

第3にして私が最も教訓としているのが、フジキセキ産駒3頭の存在だ。このレースには、サブジェクト(牡、母アランセラ、栗東・池江泰郎厩舎)、ショウサンマグナ(牡、母モガミマイウエー、栗東・矢作芳人厩舎)、レディービスティー(牝、母バンクシアローズ、栗東・藤原英昭厩舎)の3頭が出走予定。フジキセキはSSの大物後継種牡馬として最初に売り出しながら、同系後輩の登場でこの世代あたりはセールでも存在感が薄くなっていた。

しかし、能力を示していた種牡馬をみんなが勝手に安値にしていたという面もある。ブームに惑わされないようにしなければならないという教訓として、フジキセキのリバイバルブームには注目していきたい。

気の早い話だが、今年のセレクトセール当歳セッションで大人気だったデュランダルなどは、その後、2世代くらい一気に人気が落ちるはずである。しかし、デュランダルの遺伝情報が変わるわけではない。そういうことを冷静に判断することが、競馬本体においてもPOGにおいても、必要なのだと思う。

次回の公開は10月11日(木)の予定です

PROFILE

須田鷹雄
須田鷹雄
1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。大学在学中に別冊宝島「競馬ダントツ読本」でデビュー。以後、競馬雑誌の急増を受けて競馬ライターとしての活動をはじめる。平成6年、JR東日本に就職し、西船橋駅に配属。平成8年、JR東日本を退社し、本格的にライター業をスタートさせる。各種新聞・雑誌に寄稿するほか、テレビ・ラジオにも出演。POG(ペーパーオーナーゲーム)の達人としても知られ、監修を務める「POGの達人攻略ガイド」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書といわれている。主な出演番組にクラシックパーク(グリーンチャンネル)、ドラマチック競馬(北海道文化放送)ほか。「競馬総合チャンネル」や「netkeiba.com」でもコラムを連載中。

ターファイトクラブ