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須田さんのひとりごと

毎年同じような血統や厩舎の馬を指名することに少し飽きながらも、勝ちたいと思うあまり、巷の人気馬を指名する方は多いのではないだろうか。無名の馬を掘り出す行為はPOGの醍醐味――1年後、他人から「うまい!」と賞賛されるような指名が、これからは必要と須田さんは語る。

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第2回 人気馬の当たり外れを競うだけのPOGはつまらない!?

そろそろ皆さんもドラフトが一段落したことだろう。今回は、少し視点を変えて、赤本のあとがきでも書いた、次世代POGのルールについて考えてみたい。

最初に思いつき、かつ競馬経済の実態に最も近いと思われるのが「セリをくぐっている馬、クラブ馬だけを対象にする」という形だ。つまり、価格がはっきりしている馬だけを指名の対象とし、取引時期などに応じて育成費用、外国産馬の場合は関税・輸送費用などを加算するのである。そうやって算出した各馬のコストをベースに、総コスト制限制もしくは損益計算によって勝敗を決するということになる。

この方式は「セールに対する注目度が高まる」「競馬経済の実際を理解してもらえる」といった長所がある一方、「セール取引馬でもクラブ馬でもない馬は対象とならない」「集計が煩雑」といった短所がある。

集計の煩雑さについては、対象馬のコストを一覧できるエクセルのファイルを配布するといった方法である程度解消できるだろう。

実はもうひとつ問題があって、「馬代金というのは競走生命全体に対するもので、かつ繁殖価値も含むものであり、いわゆるダービールールだと高馬が不利になりすぎる」という問題がそれである。しかし、これも新ルールの趣旨が「高馬偏重を是正する」ということなので、目をつぶっていいかもしれない。

それでも、もうちょっとシンプルなルールでできないものか…という人のために別な選択肢も考えておかねばなるまい。

ひとつは、仲間内でP-1グランプリのような「ポイントシェアシステム」をやることだ。ドラフトの駆け引きはなくなるが、重複指名をアリにして、そのかわり重なった馬のポイントはシェアするという方式である。

ただ、これは「たまたま重なる」「たまたま重ならない」によって有利不利が生じやすい。となればこんな案はどうだろう。

重複時に抽選でなく、集計のマイナスポイントを受容する形でのセリを行なうのである。例えばアドマイヤテンカをどうしても獲りたい人が、「マイナス5000万からのスタートでいい」と主張するわけだ。

これはゲームとしては面白いが、よほど大きなサークルでない限り、指名馬の総頭数は限られており、安馬にまで目を向けさせる効果は限定的かもしれない。

…と、こんな風に考えていくと、結局は最初の「コスト制」に戻ってしまう。非セール馬に「みなしコスト」を付与するうまい方法を考えれば解決できるかもしれない。その辺りが来年までの宿題となる。

次回の公開は6月21日(木)の予定です

PROFILE

須田鷹雄
須田鷹雄
1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。大学在学中に別冊宝島「競馬ダントツ読本」でデビュー。以後、競馬雑誌の急増を受けて競馬ライターとしての活動をはじめる。平成6年、JR東日本に就職し、西船橋駅に配属。平成8年、JR東日本を退社し、本格的にライター業をスタートさせる。各種新聞・雑誌に寄稿するほか、テレビ・ラジオにも出演。POG(ペーパーオーナーゲーム)の達人としても知られ、監修を務める「POGの達人攻略ガイド」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書といわれている。主な出演番組にクラシックパーク(グリーンチャンネル)、ドラマチック競馬(北海道文化放送)ほか。「競馬総合チャンネル」や「netkeiba.com」でもコラムを連載中。

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