泥だらけの純情
競馬週刊誌のグラビアを飾る、トーセンクラウンの顔も江田照騎手の顔も、泥にまみれて真黒だ。
中山記念に限らず、週末の道悪競馬の苦闘が、泥の塊となって、こびりついているような気がしたが、ひと昔前に比べると、最近はドロドロの道悪というのが、年に数回しかない。
馬場コンディションが整ったこともあるのだろうが、それだけに道悪には予想も馬券も手を焼く。
こういう不良馬場の日は、道悪に心当たりのある馬を、丁寧に記憶をたどって、レースや馬を思い浮かべ、相手に何が来るかを絞ったりせず、決めた一頭から手広く流すしかないと、頭ではわかっているが、さて、中山記念。
さすがにキャリアを積んだベテランが多いだけあって、ショウワモダンを筆頭に(ただしマイラー)、何年か前のシャドウゲイトの金杯や、ドリームサンデーの、道悪競馬の圧勝シーンがよみがえってくる。
ふと耳を澄ますと、西船橋から競馬場へ向かうバスの中では、アブソリュートの去年の東京新聞杯の圧勝を語る人もいた。
もちろん、トーセンクラウンにとっても、上がりのかかる不良馬場。右回りはいいことはわかっている。
コースロスなく、ラチ沿いピッタリに(パトロールを見ると、道中、二度三度と柵にブツかるシーンもあったが)、ギリギリのインを選んだ、江田照のファイトを褒めるべきなのだろう。
2着のテイエムアンコールも、勝負どころで、ギアの入りにワンクッションある馬。良馬場だと、三分三厘の勝負どころで置かれてしまうが、極端にピッチが上がるワケではない不良馬場なら、逆に脚をタメることに繋がる。
シャドウゲイトは、パドックで見た限りでは、馬体は一番。カンパニー然りで、8歳になっても、これだけの身体を維持できるのかと、軽い驚きを感じたが、さすがの横山典も、出遅れまでは頭に入っていなかったかもしれない(それでも勝負を捨てず、インを急追。あのパドックのイメージだけは、頭に焼き付けておこう)。
4歳馬キングストリートの、パドックを周回する姿は清々しい。
しかし、手足のスラリとした、その若々しさが逆に、道悪への不安を掻き立てる。案の定、抜群の手ごたえとポジションにありながら、残り1F過ぎで急激にバランスを崩し、フットワークがバラバラになってしまった。
11秒を切るか切らないかの瞬発力勝負がウリだけに、この馬場では責められない。
土曜日の特別レースを3連勝(最終もだが)、横山典に感化されたワケでもないんでしょうが(笑)、むしろ日曜日の武クンは、9Rのマゼラン。そして10Rのアルトップランの騎乗振りは、久しぶりに彼の人らしい、切れさえ感じたけれど。
阪神はひと足早く、天候が回復して芝は良馬場発表。しかし、湿り気が飛びきれず、ラスト1Fのラップが、軒並みかかっていた。
アーリントンCも、1000m通過が59.6秒という平均ペースながら、ラスト1Fのレースラップは12.7秒。
良馬場ならザタイキは、コスモセンサーを捉えきっていたかもしれないが、ただ、少しトモに力感がなく映ったもの確か。まだ未完成の部分が多い馬なんだろうなぁ(だから陣営のローテーションも慎重)。
阪急杯も、良馬場で1分21秒4。昨年の同レースを1分21秒1で乗り切っているビービーガルダンにしてみれば、57kgとはいえ、決して対応できない時計ではない。
発表以上にパワーを要する、1400mというよりはマイル――基本的にスプリンターであるビービーにとって、もう1F先の底力を要する決着になっては、エーシンフォワードには敵わない。
トライアンフマーチは、1400mの流れでもハミ受けが窮屈。それでも前走の東京新聞杯はエーシンに競り勝ったが、ズバリとインを割った、岩田の大胆に凱歌。
2着に敗れはしたが、直線入り口で先頭に並びかける、ワンカラットのレース振りは、もしかしたら1F短縮の1200mで前進があるのではと思わせた。
久しく大人しい競馬が続いていた藤岡佑クン。このくらいの気概が、元々彼の持ち味だったように思う。
思えば、武豊も横山典も、デビュー2年目辺りで派手な失格・降着を味わった。慎重であることに越したことはないが、時には大胆に。泥にまみれて、何度でも這い上がろうじゃないか。
中山記念に限らず、週末の道悪競馬の苦闘が、泥の塊となって、こびりついているような気がしたが、ひと昔前に比べると、最近はドロドロの道悪というのが、年に数回しかない。
馬場コンディションが整ったこともあるのだろうが、それだけに道悪には予想も馬券も手を焼く。
こういう不良馬場の日は、道悪に心当たりのある馬を、丁寧に記憶をたどって、レースや馬を思い浮かべ、相手に何が来るかを絞ったりせず、決めた一頭から手広く流すしかないと、頭ではわかっているが、さて、中山記念。
さすがにキャリアを積んだベテランが多いだけあって、ショウワモダンを筆頭に(ただしマイラー)、何年か前のシャドウゲイトの金杯や、ドリームサンデーの、道悪競馬の圧勝シーンがよみがえってくる。
ふと耳を澄ますと、西船橋から競馬場へ向かうバスの中では、アブソリュートの去年の東京新聞杯の圧勝を語る人もいた。
もちろん、トーセンクラウンにとっても、上がりのかかる不良馬場。右回りはいいことはわかっている。
コースロスなく、ラチ沿いピッタリに(パトロールを見ると、道中、二度三度と柵にブツかるシーンもあったが)、ギリギリのインを選んだ、江田照のファイトを褒めるべきなのだろう。
2着のテイエムアンコールも、勝負どころで、ギアの入りにワンクッションある馬。良馬場だと、三分三厘の勝負どころで置かれてしまうが、極端にピッチが上がるワケではない不良馬場なら、逆に脚をタメることに繋がる。
シャドウゲイトは、パドックで見た限りでは、馬体は一番。カンパニー然りで、8歳になっても、これだけの身体を維持できるのかと、軽い驚きを感じたが、さすがの横山典も、出遅れまでは頭に入っていなかったかもしれない(それでも勝負を捨てず、インを急追。あのパドックのイメージだけは、頭に焼き付けておこう)。
4歳馬キングストリートの、パドックを周回する姿は清々しい。
しかし、手足のスラリとした、その若々しさが逆に、道悪への不安を掻き立てる。案の定、抜群の手ごたえとポジションにありながら、残り1F過ぎで急激にバランスを崩し、フットワークがバラバラになってしまった。
11秒を切るか切らないかの瞬発力勝負がウリだけに、この馬場では責められない。
土曜日の特別レースを3連勝(最終もだが)、横山典に感化されたワケでもないんでしょうが(笑)、むしろ日曜日の武クンは、9Rのマゼラン。そして10Rのアルトップランの騎乗振りは、久しぶりに彼の人らしい、切れさえ感じたけれど。
阪神はひと足早く、天候が回復して芝は良馬場発表。しかし、湿り気が飛びきれず、ラスト1Fのラップが、軒並みかかっていた。
アーリントンCも、1000m通過が59.6秒という平均ペースながら、ラスト1Fのレースラップは12.7秒。
良馬場ならザタイキは、コスモセンサーを捉えきっていたかもしれないが、ただ、少しトモに力感がなく映ったもの確か。まだ未完成の部分が多い馬なんだろうなぁ(だから陣営のローテーションも慎重)。
阪急杯も、良馬場で1分21秒4。昨年の同レースを1分21秒1で乗り切っているビービーガルダンにしてみれば、57kgとはいえ、決して対応できない時計ではない。
発表以上にパワーを要する、1400mというよりはマイル――基本的にスプリンターであるビービーにとって、もう1F先の底力を要する決着になっては、エーシンフォワードには敵わない。
トライアンフマーチは、1400mの流れでもハミ受けが窮屈。それでも前走の東京新聞杯はエーシンに競り勝ったが、ズバリとインを割った、岩田の大胆に凱歌。
2着に敗れはしたが、直線入り口で先頭に並びかける、ワンカラットのレース振りは、もしかしたら1F短縮の1200mで前進があるのではと思わせた。
久しく大人しい競馬が続いていた藤岡佑クン。このくらいの気概が、元々彼の持ち味だったように思う。
思えば、武豊も横山典も、デビュー2年目辺りで派手な失格・降着を味わった。慎重であることに越したことはないが、時には大胆に。泥にまみれて、何度でも這い上がろうじゃないか。
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