あんな時こんな時あったでしょう

2010年02月15日

 1歳のセレクトセール当時から、実物のフォゲッタブルを――そしてテレビモニターを通して、その時々の同馬の姿を追い続けてきたが、いやあ、いろんなふうに変わる馬だなぁ。

 まあ、2〜3歳春当時の、フニャフニャとした腰は別に(前脚だけは昔から軽やか)、トモの張りや充実度は、セントライト記念から菊花賞にかけての時期が、一番だったか。

 あの頃の威圧感や厚みこそないものの、変に気負いもなく、無駄肉も削ぎ落とされ、なるほど、マラソンランナーらしい身体にはなっている(こうしたステイヤーの身体におめにかかるのは、久しぶりのようにも思う)。ただ、果たしてこれが、フォゲッタブルの完成型なのだろうか。

 なんて、パドックで、フォゲッタブルの来し方行く末を思い浮かべてはみたが、いざダイヤモンドSの勝ち負けは、普通に大丈夫。

 3400mも距離があれば、めったにあることではないが、平均以上の流れなら、普通に後方待機。スローを見越せば、3コーナーからのロングスパートでも直線勝負でも、別定のGIで勝負になる馬なら、そこから仕掛けてもヘこたれない。

 あとはジョッキーが、いかにロスなく乗るか。ポジショニングにかかってくるが、スタートは、押し出すと引っかかるのを考慮して控えめ。スタンド前を、後方2番手あたりで通過したが、まあ、できればインに張り付きたかったか。

 ただ、1頭内に入れた併走状態でも、コース取りもコーナーワークもタイト。さすが、3000m以上の重賞を合わせて19個も奪取した武クンということだろう。

 見ての通り、直線の脚は、ちょっとモノが違う、上がり34.9秒。現時点の造りや身体でも、普通に春の天皇賞の最有力候補だろうし、この先何年。2400m以上の重賞やGIのタイトルを積み重ねていける。その時々でまた、違うフォゲッタブルに会えるのかもしれない。

 ちなみにヒカルカザブエは、好位のインのポケット。横山典クンも、「勝ちにいく」選択をしたポジショニングのように思えたが、今回はパドックから左脚の完歩が狭い。左足を基軸に回る3400mは、過度の負担を強いられたかもしれない(直前の伸びひと息)。

 2着のベルウッドローツェやドリームフライト。メインストリームも一瞬いい脚を使ったが、ハンデ戦ならではの着順。トウカイトリックは、残り1Fの捌きに、少し悔いが残る。



 一方のきさらぎ賞。レーヴドリアンの馬体を見ていると、ふとスダホークを思い出したりしたが、来春はステイヤーとして鳴らす?。

 ただ、抜けて柔らかい身体をしていたものの、トモが流れ気味。踏ん張りが足りず、いつも以上に押し上げのタイミングかったのは、マイナス4kgが微妙に影響したのかもしれない。

 1勝クラスが揃い、ここでクラシックの権利を得なければいけないという意識が、各陣営とも強いせいか。造りすぎてイレ込む馬が多かった中、ネオヴァンドームだけは馬体重云々ではなく厚みを増していた(ネオユニヴァース産駒の見本)。

 しかし、デムーロの好騎乗も大きい。根本的な能力はレーヴドリアンだろう。もちろん、馬だけを見れば、誰だってインペリアルマーチに目が奪われる。ただ、キャリア云々はあるにしろ、兄よりパワー型であるのは確か。



 クラシックを前に、グンと厚みを増したといえばペルーサ。10kgの増量分が、そのままトモと腹回りの厚みとなっていたが、それでいて、この馬の特徴である素軽さは失っていない。

 2分3秒4という時計や小回りに、まだまだ課題を残すものの、とりつく時の脚はとにかく速い。追いすがるブルーグラスを、遊びながらのフィニッシュ。ローテーションさえキッチリすれば、ひょっとしたらダービーに一番近いのは、この馬かもしれないなぁ(金曜日の“丹下番付”を、お楽しみに?)。

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